ねむれない

夜。そうそうかんたんに学生はねむれない。というより、カラダが適応してしまっている。たとえ、日が沈むころには眠れたとしても、日付のかわるころに眠ることはできないカラダなのだ。哀れなり。もともと、小学校高学年のころから夜型人間のきざしがあったが、高校のころにそれが確定し、大学に入ってから夜行性がというコトバがしっくりくるようになって、インターネットに部屋からつながって、完全に定着した。なんてこった。

問題は、ベッドに入って、数十分たっても、ねむれないということになったときだ。まずは、冷蔵庫を開いて、水かなにかを飲む。テレビをつけてしばらく時間を潰してみる。寝よう!全部消して、ねむろうとする。う、ねむれないよぉ。おもむろに立ち上がり、丸いスイッチをひとさしゆびが…1分後、「ぴーがががが…ぶちっ」あ、またつなげてしまった。丑三つ時ともなると、ネットも快適じゃ、しかし、まだ宵の口よのぉ、あ、そんなことを言ってはいけない…ちがうってば、あ… 空が白んできた…。だめじゃん…。

夜、ねむれない、という理由にも様々あろう。それについて、しばし思いをはせてみよう。

悩みでねむれない…
いわゆる、“気になって夜もねむれない”状態である。たいていこの言葉を使うときに、本当にねむれないことはまずないのではなかろうか。本当にねむれないほどの悩みにぶつかったことがないからかしら。突如なにかを考えはじめて、それで目がさえてねむれなくなることはあるかもしれないなぁ。何故に彼はあーなのかしらん、もちっとさー、きー、なんやっちゅーねん! って、それは、“怒りでねむれない”だろうが…。

恐怖でねむれない…
これはないなぁ。でも、世の中にはけっこういるのかもしれない。とくに、ホラー映画のあととか、怪談のあととか。トイレにいけません、真っ暗にできません、って状態でしょうか。目をつむると、きゃー!

電話をしていてねむれない…
ときとしてありうる可能性も…。個人的に電話をかけることはあまり好きじゃないのだけれども、かかってくることはある。むかしは長電話をしたこともあったかしら。でも、これって、長距離と市内とでリスクがまったく違うんだな。長距離のリスク:電話料金がバカにならない、でも数年前に比べればけっこう安くなったか。市内・短距離のリスク:電話料金が安いのでついつい長電話に…。くだらない話(本人にとっては深刻な場合も…含む)で夜明け前まで…。

本を読んでねむれない…
ある、あると思う。先が気になって、ねむるわけにはいかない、という本もあるだろう。数巻にわたる場合とか、小説ならあきらめもつくが、漫画なんかだと、もはやドツボの場合もある。かなし。しかし、読んでいるあいだに目がつかれてくるので、そのままねむれることもある。

プログラミングでねむれない…
これは、HTML with CSSとか、JavaScriptとかも含む…。うまく動かない、どこがわるいんだ、あれ、なんでこんなところで? おかしいなぁ、仕様どおり書いてもだめか、どうやったらうまくいくんだぁ! きー、お、うまくいった、ここがもうすこし…、あれ、あ、凡ミスね、おみごとおみごと、ふう、もうすこし、あ、とんだ! ぅぅ… あれ、朝だ…。

レポートでねむれない…
さすがに最近はないです。(講義をとる大学生活に別れを告げたため…)むかしはあった。たくさんあった。レポートなんつーのは、提出日の朝にできてりゃいいんだから、というわけで、なぜか前日までやる気がしない。その夜になってから、やっとはじめる気になって、0時をすぎてから、はじまる。意外と書けない。うーん、えいやっ!とりゃー!できた! あれ、朝だ…。

研究でねむれない…
さいわい、まだ、ない。冬頃にはそうなる可能性もあるだろう。あくまで可能性で終わってほしいね。そうか、ぼくが大学4年生だったとはどこでもいってないよ…。でも、研究は、昼間から夜にかけてしかやらないことにしたほうがきっといいに違いない。うちにまで持って帰ってもしかたない。あ、泊り?それもどうかなぁ、無意味な宿泊はからだに毒ね。

寝過ぎてねむれない…
ふと、昼寝。ふと、夕寝。そして深夜、さえてさえて、ねむれない。しかも、「さっき3時間ほど寝たからそれだけ減ってもダイジョーブ」とか思って、さらに起きていたりする。テレビの深夜映画を見たりする。3時間はとうにすぎている、逆にねむれなくなっている。このまま寝ると起きられないだろうなぁ。あれ、朝だ…。

ヤっててねむれない…
これは、“寝てる”とはいっても、“眠ってる”とはいわないのか。イエ、ソノ、ナンデモ…(以下自粛)

夢の中でねむれない…
最悪だ。ねてるのにねむれないなんて。でも、夢の中で寝てるのもどうかと思うが。でも、夢なだけに、そのねむれない苦しみは強烈なものがあるんだろうなぁ。でも、夢の中でひつじを数えるのもどうかと思う。ねむれないねむれない、ガバッ、あれ、朝だ、なんだ寝てたのか…夢だったか…。

しかし、最大の問題は、こういうくだらない文を書いている自分は、もともとねむれない夜を紛らすために書き始めたのに、そのくだらない文を書いていることが原因で、今はもはやねむれなくなっている、ということなのだが。

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