火気厳禁

友人の面々で海へ行く。浜・夜・人といえば、花火である。であることに、とりあえずしてほしい。というわけで、幹事もしくはSTAFFは買い出しに行くのであった。

夏のさかりのこのクソ暑いなか、浅草橋へと出撃。問屋値で買うためには、東急ハンズなどに頼ってはならないのである。安さこそ命、どうせ燃えるんだ。ってそれをいっちゃあおしまいよ。

店はいくつかあるのだが、ぷらぷらと歩いて、ある店に入る。そういえば、この前も河辺で花火をやったが、そのときに行った店とはまた違う店なので、関係者の面々、そこはひとつよろしく。

意外に混んでるじゃん、と思いつつ、STAFFのひとりであるところの K と物色をスタートする。店の入口付近から中ほどまでは、束買い&箱買いシリーズ。普通の手持ち花火が平気で100本200本とまとめられ、打ち上げ花火が10本20本とまとめられているあたり、花火問屋である。店の奥に至ってばら売りコーナー。普通の花火屋の風情ではあるが、客がかごに入れるはしから、店員が補充してしまうところがすごいかもしれない。そんななか、 K が色紙を発見、「電撃ネットワーク御用達(&サイン)」である。「こりゃ花火は花火でもまさにホンモノだ」とふたりでほくそえむ。

とりあえず、やっぱり、という感じで、大筒打ち上げ系をかごにほうり込む。このふたり、ネタに走るのは目に見えている。一瞬で「どーんと一発」「浪速の暴れん坊」「つばめがえし」など、名前だけで選んでるだろ的な筒がかごの中にすでに数本。

線香花火もどうせ買わなきゃだよなあ、と思って物色する。まとめ買いコーナーをちらっと見るに、600本600円…。600本てアナタ、今回のメンバー12人で割ると50本、やりすぎ。流石にそれは買わないまでも、1本1円ですぜ、20,000円で2万発、隅田川花火大会に匹敵です。

結局、ばら売り(といっても数十本ずつまとめてあるが)のコーナーで線香花火を購入するも、さて次は如何せん、となった。

そんないい折りに、店のにーちゃんに声をかけられる。大筒打ち上げ系は、外筒の太さのわりに中身がへしょい、というご講義である。まあ、いわれてみれば当たり前なんだけど、やはり景気づけにねえ。しかし、一般の大筒の価格で細い打ち上げなら十本弱も買えてしまうのだ。にーちゃん曰く、細いものもクオリティは高く、これを数十本並べて一気に点火すれば云々、である。なになにふむふむ、と納得。そんなに大筒を買った気はないのだけれども、つばめがえしを含む数本を返却し、細身系をがばっと加えた。

吹き出し系も数を揃えねば、で、50円クラスをがばがばと。大量に一気にやるという方針で、吹き出し系の束買い。やりすぎであるが、どうせメンバーは十数人。一気に派手にやらなきゃ、である。さらに「手に持ってはいけません」の定番連射系をこれまたまとめ買い。二束。ただし今回は、浜辺ということで、自然保護の観点から、ロケット花火戦争は却下です。しかし、花火屋の店員が、「手で持ってはいけません」を持ってやるのがおもしろいよね、というのをシゴト中に言うのはいかがなものか。

さて、手持ち物色開始。すると、別のにーちゃんに声をかけられる。「何人くらい?」「12人っす」すると、またもや花火学講義。人数が多いと、両手に持ちたくなるじゃん?だったら、いっそ、100本同じのを買って、それでまず一気にやっちゃう、それから、バリエーションで攻める、どう? らしいっす。ついでに、花火の形状や特性、さらにはシチュエーション分析まで学んでしまった。手持ち系で言えば、人数が多いとき、時間の長いものは、みんながたくさんつけているのに、その間も我慢して持っていなきゃいけないので寂しい。それから、色が25回変わります、と言っても誰も見ちゃいねぇ、こういうのは、ふたりきりのときに数えながらなんてのがいいわけよ、らしいっす。

というわけで、にーちゃんの推薦にしたがって、思わず手持ち吹き出し系を100本の箱で。しかしそれでも600円で、それなりの時間持続、さらに色もいちおう変わる、ってなところが、にーちゃんご推薦の理由だ。

まあ、あとはバリエーションを揃えるってことで、数本ずつ購入。お会計となるのであった。

とまあ、こんな感じで、お買い物はしてきました。ただいま、うちの部屋には花火の山があります。総数は概算で300本以上。

っていうか危険です。

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