海日記

夏だ、海だ、れっつごー! というわけで、構想数ヶ月準備数週間の「男女 n 人夏物語」をやった。要するに、みんなで海に行こう、ってことだけれども。最終的には、n = 12 、クルマは3台である。

前日夜からレンタカーを借りて、うちの前に置いておく。夏に車で旅行といえば、朝はやく、太陽の出る前に出発するのは当然なわけであって、そんな悠長にはしていられないのだ。未明の出発に備えて、我が部屋に徐々に(まさに徐々に)集まる友人たち。ドライバーであるところの自分は、寝るぞと思いつつ、けっきょく寝不足であった。悪質ドライバー、一丁あがりである。午前3時半、起床。女性の方々の朝の準備は忙しい。こちとら、メシとフロとネル時間は短いものと相場が決まっていて、朝のシャワーは3分少々で完了である。午前4時出発。一路、集合場所へと車を飛ばす。

されど、である。悪質ドライバー×不完全ナビゲーターであるからして、迷うのは当然至極の事態なのである。残り数百メートルに十数分を費やす。マイナス10ポイント。

思うに、悪質ドライバーというものにもいろいろあるわけだが、結局のところ、主観によるものである。事故さえ起こさなければ、法規違反で捕まりさえしなければ、オッケーじゃんという強者から、たとえ誰もいなくても一時停止・踏切前停止・制限速度を完全に守るというものまでいる。ただ、中庸を重んずる我輩から見れば、どちらも悪質には違いないわけで、事故らなきゃOK族は当然危険極まりないし、制限速度を守る輩は渋滞の源である。かくいうヘタクソの自分は、という話はこの際置いておこう。

未明の出発が功を奏し、ふつうの“朝”時間帯に目的地の海岸に到着した。空はどこまでも青く、海はどこまでも広く、絶好の夏のいちにちといった風情である。

海に来たならば、さっそく水着に着替えてGo!である。大きな荷物は車の中。さっさと着替えるのだ。しかし、重要な任務が次には控えている。日焼け止めの塗布である。お肌のデリケートな、というより単に弱いか、もしくは白いだけなのではあるが、そんな自分にとっては夏の太陽光線は天敵以上の存在である。真っ黒になって夏の男を目指すなどというのは、世間が許しても体が許さない。日光浴なんてもってのほか。北欧の薄い光線の中でならともかく、夏の温帯の海辺の紫外線は毒電磁波以外の何者でもない。というわけで、SPF50の日焼け止めがたっぷり塗られるのだ。顔はもちろん、首筋、肩、背中、腕、胸…完全防御、さらにTシャツ、もちろんサングラスである。おまえはなんのために海に来てるのだ。マイナス10ポイント。

さて、砂浜、である。目の前には、海、である。青い青い海である。気の早い連中はさっそく遊んでいるのだ。遅れてはならじ、3歳の子供よろしく、わーい!とばかりに海に突進する。そろそろ水辺、ってなあたりで、足元、岩。まさに違和感を覚える、って寒っ。と思った矢先、足を取られて派手に転ぶ。痛い。っていうか、痛い。

はたして、両手・両脚に怪我。満身創痍というかんじで、敗戦。あとは、保護に専念、パラソルの下で1日を過ごすに至る。関係者みなさん、ご迷惑をおかけしました、気にしないでください。っていうか、ほんと、なんのために海に来たのだ。マイナス30ポイント。単位なし。

かくして、ドライブのみを担当するという、なんとも素晴らしき休日のぱぱを演じるに至ったのである。唯一の心残りは、まさに、泳げなかったことだけ…。いや、夏はまだ終わってはいないぞっ。


私信:
なんだかんだといって、楽しかったです。ほんと、怪我しちゃって、ごめんよー。 みなさまにご心配をおかけしました、というかんじです。まあ、陰では「怪我したのがtetsuyaでよかった」という声もありますが、そのとおりですので、堂々と言ってください。ま、気をつけて遊びましょうってことかしら。
また遊びに行こうぞな。よろしく。
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