(意味不明の可能性が高いかと思いますが、まずは最後まで読み、それから下の注釈に従って読むのがお勧めです)
「王様!たいへんです!」
「なんじゃ、さわがしい。なにがあったというのだ」
「それが、それが、その、その…」
「落ち着け。落ち着くのだ。落ち着いて話してもらわんとわからんではないか」
「それが…、えーっと、なんだったっけかな」
「忘れてどうする!」
「ああ、そうでした。諸国の情報が入ってこないのであります」
「なに!それはまずい、なんということだ、あわわわ」
「王様! 王様に慌てていただいては困ります」
「そうであった。それで、情報が入ってこないと?」
「そうであります」
「まったくか?」
「そうです。近い国も遠い国も、全く情報が入ってまいりません」
「うーむ、それは困ったことであるな、現代は情報の時代。情報戦に負ければ我が国も滅亡の危機じゃ」
「仰せのとおりにございます」
「して、原因は如何に?」
「ただいま、調査中であります」
「そうか…。もしや、連絡担当の大仮面がいつものように寝ているのではないのか?」
「その可能性は否定できないな…いや、否定できませんな」
「代わりに機械仮面を使ってみよ」
「はい…。あー、だめです、彼も使えない模様です」
「なんということか!」
「もしものためのバックアップとしては機械仮面しか考えておりませんので…」
「そんなことはわかっておるわ!しかし、両方いちどに使えないという事態は珍しいな」
「たしかにそうであります」
「もしや、じつは大仮面は生きているのだが、そこまでの連絡路が塞がっているという可能性はないのか?」
「ま、まさか…そのような場合は対処のしようがありません…」
「ともかく調査するのじゃ」
「ははっ!調査いたします…。どうも国内では異常ないようであります」
「ということは、国内の情報は入ってくるが,諸国の情報は近隣遠方の別なく入って来ないということか」
「そのようであります」
「ふーむ。困ったことであるなあ。あるいは何か兆候があったのではないのか?」
「そ、それが、その…、昨日わたくしはお休みを頂いてましたもので…」
「なるほど…それではしかたがないであるなあ」
「如何いたしましょう」
「ともかく、現在は有事ではないからして、急を要することではない。おいおい大仮面も復帰するであろう」
「そんなことでいいのですか、王様?」
「待てば海路の日和ありというであろうが」
「なるほど、特に今日はそういう日でありますし」
「そういうことじゃ」
「しかし、緊急経路を持っていないということは少々問題あるかと思うのですが」
「いや、なくはないのだがな」
「それではその緊急経路を使って…」
「しかし、その経路は宮廷の中にはないのじゃ」
「宮廷から出ることは厭いませぬ!」
「しかし、都の中にあるわけでもないのじゃ」
「少々の旅は厭いませぬ!」
「しかし、その経路は国内でもないのじゃ」
「それじゃ意味ないだろ!…あわわ、いや…少々の旅でありましょう?」
「たしかにそうじゃが…雨が降っておるな」
「雨にも負けず、風にも負けず、であります!」
「そうか、それでは行ってまいれ…」
「ははっ!して、その場所とは?」
「リブラ国である」
「ごく近隣ですな。連邦内の国であります」
「そうじゃ。頼んだぞ」
「帰ってまいりました」
「おお、どうじゃった」
「まずは土産であります」
「なんと、連邦外に寄り道しておったな」
「お許しを…。リブラ国からは少々でありましたゆえ」
「なるほど。ちょうど腹が減っておったところじゃ。さっそく頂くか。報告を続けよ」
「ははっ。リブラ国で情報収集したところ、なんと、機械仮面の生存は確認されました」
「なんと!」
「さらに、大仮面のほうも生存しておりました」
「ぬぬっ、されば、何故、国内から連絡がとれぬのじゃ」
「しばし報告を…」
「うむ、続けよ」
「なんと、リブラ国から我が国内への連絡は取れなかったのであります」
「…」
「不審に思い、さらに調べたところ、ノツク国から情報を得ました」
「なんと?何が起こっておるのじゃ」
「幹線路が工事中だったのであります。連絡が国内には届いておりませんでした」
「なんじゃ、そういうことか。それでは連絡がつかぬはずじゃ、してその工事はいつ終わるのじゃ?」
「いや、それほど時間のかかるものではないはずですが…」
「しばし待てば、開通するのか?」
「左様と心得ます」
「それではしばし待つとしよう」
「おお、そう言っている間に。王様! 大仮面との連絡により、諸国の情報が届き始めました」
「そうか、機械仮面のほうはどうじゃ」
「こちらも…、はい、届いております」
「そうか、それはよかった、めでたしじゃ」
王様 | 私(今日も研究室のマイデスクで公務(?)に励んでいる) |
諸国 | インターネット |
情報 | httpによるデータ、ウェブページ |
近い国(連邦内) | 大学内ネットワーク (titech.ac.jp) |
我が国(国内) | 専攻内ネットワーク (mei.titech.ac.jp) |
遠い国 | 近くない国 |
都 | 研究室 (mips.mei.titech.ac.jp) |
宮廷 | 私の机 (***20.mips.mei.titech.ac.jp) |
大仮面 | 大岡山コンピュータセンターの運営するプロキシサーバ (*****.cc.titech.ac.jp) ときどき死んでいる |
機械仮面 | 機械知能システム学科の運営するプロキシサーバ (*****.mep.titech.ac.jp) 上が使えないときに使っている |
今日はそういう日 | 今日は土曜日 すなわち休日 |
雨が降っておるな | 実際に降っていた(14:00ごろ) |
リブラ国 | 図書館(インターネット端末がある)(libra.titech.ac.jp) |
連邦外からの土産 | 東急ストア(図書館から徒歩1分の正門から徒歩1分)に行って食料を調達してきた(含む ムースポッキー) |
ノツク国 | NOC(ネットワークシステム部門/運用掛)(noc.titech.ac.jp) |
幹線路が工事中 | 西8号館(我が研究棟)出入のネットワークが停電によりストップしていた (詳細) |
いや〜、それにしても、普段使っているものが全く使えず、しかも、その理由がわからないというのは、とてつもなく不便な感じのするものですなあ…。